大学院(男女共学)/ 専攻科紹介

食物栄養学専攻

修士課程(昼夜開講) 入学定員 12人
博士後期課程(昼夜開講) 入学定員 2人
 社会人特別選抜入試を実施しています。
食物栄養学専攻

修士課程および博士後期課程には次のコースがあります。食物栄養科学コース:「食と健康」のより良い関係の理解のための基礎・応用研究を進め、研究教育者や研究開発者を育成する。/健康栄養科学コース:近年重要視されている「食育」や、集団レベルでの健康増進の在り方、個人の栄養および身体状況の特性に基づいた疾病の予防・治療、QOL改善などに関する研究を行う。/実践管理栄養コース:学外病院等の研修を通じて臨床や福祉の現場で活躍する実践的な管理栄養士を養成する。

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履修コース

A. 食物栄養科学コース

食品科学、栄養科学、生理科学などの食物と人体に関係する基礎的分野を研究するのに対応した履修コースです。担当教員の指導のもと、研究室での実験を基盤として、食品素材の物理化学特性の解明、食品の第三次機能(生体調節機能)を有する成分の分析・同定、加工・保蔵技術の開発、食事成分と生体との相互作用解明、機能性物質が生活習慣病予防に及ぼす影響、食品成分因子によるアレルギー発症機構、恒常性維持に関する分子栄養学的研究、さらに食品抽出物の抗菌作用と抗ウイルス作用などの研究を行い、修士論文を作成します。

B.健康栄養科学コース

公衆衛生学、予防医学の理念および疫学の方法論を重視し、集団における栄養・食生活分野の調査研究、また、個々人の栄養および身体状況の特性を把握し、疾病の治療やQOL改善に益する研究をするのに対応した履修コースです。担当教員の指導のもと、疫学手法を用いた地域や職域の健康問題の解決、集団レベル(グループ・市町・府県・国など)での枠組みにおける栄養問題の調査・分析・介入、栄養摂取状況と生物・物理・化学的環境および心理・社会的環境との相互関係の検討、さらに食をテーマにした健康教育手法の開発と普及方法およびその効果検証などを行い、修士論文を作成します。また、在宅傷病者や独居高齢者を対象とする栄養支援システムの開発や介護予防、健康増進に貢献する研究も行います。

C.実践管理栄養コース

本コースは学外病院等での研修を通じて、生きた専門知識と実践技術(スキル)を有する高度専門職業人としての管理栄養士を育成するコースです。大学と病院等の研修施設との連携のもとに、長期間(1年間)の臨地実習を通じて、患者や施設入居者に対する包括的な栄養アセスメント能力や栄養指導能力を養います。また、Nutrition Support Team(NST)に管理栄養士として参加することにより、チーム医療に関する専門知識を習得するとともに、医師、看護師、薬剤師などの他職種とのコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の向上を図ります。さらに担当教員の指導のもと、研修病院や関連施設と共同研究を行うことにより、最新の学術的知識や臨床研究に関する専門知識を習得すると共に修士論文を作成します。すなわち、本コースは、管理栄養士の資格を有する高度専門職業人や研究者となるための登竜門としての位置づけを持っています。すでに管理栄養士として勤務している社会人には、条件が整っている場合、その勤務施設が臨地実習の場として認められます。

研究内容

病原微生物学研究室
担当 伊勢川 裕二
内容 食品成分でヒトの健康維持に深く関わっているもののうち、感染症に関与する病原微生物(細菌やウイルス)の生育を阻害する成分を単離同定します。さらにその有効成分による病原微生物の生育阻害メカニズム解明を目的とします。さらに、研究結果を基にそれらをどのような形で摂取すればより有効かについての研究も行います。
〔研究テーマ〕
  1. 食品からの抽出物ライブラリーの作成と有効成分の精製
  2. 食品抽出物ライブラリーからの抗菌作用と抗ウイルス作用を有する物質の検索
  3. 有効成分の作用機構の解明
基礎栄養学研究室
担当 高橋 享子
内容 ヒトの健康は免疫機能と深く関わっています。免疫機能バランスの崩壊は、アレルギー発症に繋がります。増加するアレルギーに対する、アレルゲン食品の低減化、消化器官における免疫応答や経口免疫寛容、食品成分によるアレルギー抑制作用等に関する研究を行います。
〔研究テーマ〕
  1. アレルギーモデル動物における抗原による経口免疫寛容の効果
  2. 低アレルゲン食品の臨床応用
  3. 食品成分によるアレルギー抑制作用
調理学研究室
担当 岡井 紀代香
内容 食品の調理と生活習慣病・メタボリックシンドロームの予防という観点から、食品の調理過程における食品中の抗酸化作用の変化について調べる。
特に加熱調理による様々なラジカル消去活性の変化について検討する。その中でも特に、「炒る」(Roasting)ことにより得られるラジカル消去活性の増強効果に注目し、食品中の抗酸化成分の分析を中心に実験研究を行います。
〔研究テーマ〕
  1. 食用海藻(コンブ・ワカメ・アオノリなど)のRoastingによるラジカル消去活性の増強効果に関する研究
  2. Roastingによるラジカル消去活性の増強効果に関与する食品中の成分の分析研究
  3. 上記のRoastingによるラジカル消去活性の増強効果について、他の食品廃棄物(茶がら・みかん皮・米ぬかなど)の再利用可能性の研究
食品加工学研究室
担当 松井 徳光
内容 心筋梗塞や脳血栓などの血栓症予防を目的として、食品素材の特性を活かしながら、担子菌(きのこ)の発酵によって新たに生産される生理活性物質が付加された新規な機能性食品の開発を試みます。
〔研究テーマ〕
  1. 担子菌の発酵能による機能性味噌の開発
  2. 担子菌の発酵能による機能性ワインの開発
  3. 担子菌の発酵能による有用機能性成分の生産
食品衛生学研究室
担当 松浦 寿喜
内容 食品に含まれる機能性成分の安全性・有用性および医薬品との相互作用に関する研究を行います。また、食関連企業や農林漁業者と連携して、安全で有用性の高い新商品の開発に取り組むことで、食産業界で活躍できる人材を育成します。
〔研究テーマ〕
  1. 茶に含まれる成分の安全性・有用性および医薬品との相互作用
  2. プロテイン飲料の安全性・有用性および医薬品との相互作用
  3. 各種健康食品の安全性・有用性および医薬品との相互作用
  4. 安全で、有用性の高い食品・食品素材の開発
解剖生理学研究室
担当 蓬田 健太郎
内容 発生、成長、成熟、老化というヒトの一生の変化のメカニズムの解明を目的とし、元となる組織幹細胞の増殖・分化と生体内ストレスとの関連性や成長とカルシウム代謝との関連性などの基礎的な研究を進める一方、研究結果を現場にフィードバックするための食育プログラムの構築の研究も行います。
〔研究テーマ〕
  1. 組織幹細胞の成長、成熟、老化に伴う特性の変化に関する研究
  2. 妊娠、授乳期のカルシウム代謝が母体と子に与える影響に関する研究
  3. 細胞機能の冷凍保存法に関する研究
  4. エビデンスに基づく食育プログラムの構築に関する研究
栄養教育論研究室
担当 前田 佳予子
内容 日本の高齢者人口・高齢化率は年々増加しています。このような状況を踏まえ国は介護予防と在宅医療の必要性を強調しています。介護予防を目指した高齢者の健康づくりに咬合力や咀嚼力の維持および向上を組み込んだ総合的な支援事業は有用であり、口腔機能の維持および向上を保つための食環境づくりを行い、集団を対象とした社会レベルの健康・栄養問題の課題と疾病・QOL低下予防を目的とします。
〔研究テーマ〕
  1. 介護保険を利用していない在宅高齢者の現状を知り、咬合力、咀嚼力に着目した地域介入を行うことによる効果の検討
  2. 介護予防事業における医療との連携を含めた包括的な栄養改善アプローチに関する調査研究
  3. 在宅訪問栄養食事指導の介入タイミングと効果―リエゾン管理栄養士の役割―
公衆衛生学研究室
担当 内藤 義彦
内容 食生活の乱れや身体活動量の不足が主因となって起こる生活習慣病が社会的脅威になっています。私どもの研究室では、生活習慣病対策のため、自治体や各種団体、他の大学等の予防医学分野の専門的研究機関と協働し、地域・職域における食育や様々な健康づくり活動の推進に努めています。効果的かつ持続可能な活動にするため、公衆衛生学のノウハウや疫学手法を活用し、企画・調査・介入・評価の各段階に研究テーマを設定しています。
〔研究テーマ〕
  1. 選食傾向に着目した新しい食事診断法の開発および有効性に関する研究
  2. 妥当性の高い身体活動量評価システムの開発とそれを活用した疫学研究
  3. 地域における生涯を通じた食育の推進に関する研究
  4. ITを活用した生活習慣改善ツールの開発と有効性に関する研究
公衆栄養学研究室
担当 林 宏一
内容 地域や職域といった集団を対象とした社会レベルの健康・栄養課題の発見、解決を目指していきます。疾病やQOL低下の予防を目的とし、組織が実施する公衆衛生・公衆栄養活動について、疫学に基づく理論構築、地域保健フィールドへの適用手法等について研究します。さらに、これら公衆衛生・公衆栄養活動を担う人材の育成に関する研究も実施します。
〔研究テーマ〕
  1. 人間生活を取り巻く自然・社会環境の変化が集団の健康・栄養状態に与える影響の解明とその解決手法
  2. 地域における食育推進のための環境整備
  3. 公衆衛生・公衆栄養活動を担う人材の育成
環境科学研究室
担当 義澤 克彦
内容 環境科学はヒトをとりまく諸環境の特性を究明し、環境破壊の防止、劣化した環境の改善等の研究を通じて、ヒトを含めた生態系への影響を考える学問です。生態学、公衆衛生学、医学、毒性学などと密接な関連をもち、1960年代後半から公害が世界的問題になるとともに総合的科学として盛んに研究されはじめました。私たちの研究室では、「環境科学・食品安全学・薬効評価学・比較病理学・毒性学」を基本に、化学物質の生体への影響と予防法について動物実験により明らかにし、私たちの病気の新しい予防法・治療法を見つけていこうと考えています。
〔研究テーマ〕
  1. 食品由来物質での眼科疾患の新規治療・予防法の開発
  2. 食品由来物質での肝臓障害の新規治療・予防法の開発
  3. 食品由来物質での乳癌の新規治療・予防法の開発
  4. 医薬品、農薬、化学物質の生体への影響
  5. 実験動物・遺伝子改変動物・モデル動物の病態解析
臨床栄養学研究室
担当 雨海 照祥
内容 (1)疾患をもつ患者さん(小児、高齢者など)の栄養状態(低栄養症候群、悪液質、サルコペニア、フレイルティなど)と栄養療法がアウトカム(臨床結果)にどのような重みで影響するかを検証、(2)ICU に患者の栄養状態および栄養療法が短期・長期アウトカムに与える影響の解析、(3)ICU Dietitianの育成に必要なスキルの開発、⑷管理栄養士のスキルとしての臨床研究の普遍的進め方の開発(スキルとしての臨床研究)、などをおもなテーマとします。
〔研究テーマ〕
  1. 小児または高齢者、ICU患者のアウトカムに与える栄養指標の影響の検討
  2. ICU Dietitianの育成に必要なスキルの開発
  3. 管理栄養士のスキルとしての臨床研究の普遍的進め方の開発
臨床医学研究室
担当 福尾 惠介
内容 栄養科学研究所での10年以上継続する地域での栄養支援活動を基盤に、地域の傷病者や1人暮らし高齢者の病態改善や介護予防を目的として、多職種からなる研究者と協働で新しい栄養学的エビデンスの創出を目指した研究を行っています。最近は、遺伝素因(遺伝子一塩基多型;スニップ)、腸内細菌叢解析、ノックアウトマウスを用いた代謝研究などを展開するとともに、新しい在宅訪問栄養支援システムの開発に関する研究を始めています。
〔研究テーマ〕
  1. 肺がん患者の免疫療法や化学療法の治療効果の改善を目的とした食事と腸内細菌叢構成群との関係に関する研究
  2. 地域の在宅医や基幹病院との連携による在宅傷病者を対象とした栄養実態調査及び包括的な在宅訪問栄養支援システムの開発に関する研究
  3. ミトコンドリア機能から見た脂肪肝や糖尿病などの代謝異常や老化の病態解明に関する研究
臨床医学研究室
担当 倭 英司
内容 栄養指導が疾患の治療や管理に重要なウェイトを占める糖尿病や腎不全患者を対象に、食事療法と栄養状態および疾病の臨床指標との関係を明らかにします。また、栄養状態に影響を与える食行動に関わる心理学的因子の検討を行い、指導を良好にするための新たなストラテジーの構築および患者の食行動特性や心理学的特性に合致したオーダーメイドな栄養指導法の開発を目指します。また、糖尿病の改善を目標に膵ベータ細胞機能の研究を行います。
〔研究テーマ〕
  1. 糖尿病患者、透析患者の食行動および行動経済学的指標を用いた心理学的因子の検討
  2. 糖尿病食、透析食の最適化に関する研究・総カロリー量の検討、低炭水化物食の適正化
  3. 膵ベータ細胞機能に関わる研究

最近の学位論文題目より

-博士論文-

  • ラット門脈カテーテル留置法による水溶性食物繊維と医薬品の相互作用に関する研究
  • 抹茶の品質と機能性に関する研究
  • 農林61号小麦全粒粉の主要アレルゲンおよびその低減化
  • 自治体における地域診断および効果的な食育推進方法に関する研究
  • 統合失調症患者における栄養介入による長期服用薬剤の副作用軽減効果に関する研究
  • 低体重ICU患者のエネルギー管理はアウトカムと関連する―単一施設による後方視的研究
  • 実地医療の現場における栄養管理の意義と管理栄養士が果たす役割についての検証

-修士論文-

  • 凍結保護剤を使用しない細胞・食品の凍結保存の検討
  • 水溶性食物繊維がアセトアミノフェンおよびイブプロフェンの吸収に与える影響
  • アレルギーマウスにおける抗原含有食餌による経口免疫寛容
  • 有機リン系難燃剤の精白米汚染と調理による消長に関する研究
  • 加熱調理操作における食用海藻類の抗酸化作用活性変化について―特に真昆布の加熱処理による抗酸化活性増強効果について―
  • 食品利用に向けたナタマメタンパク質の物理化学的特性について
  • たけのこに含まれる抗ロタウイルス作用を示す有効成分の検索
  • 2型糖尿病患者における抗動脈硬化指標の血中EPA/AA比と食習慣の関係
  • Energy insufficiency is not predictive of the severity of pressure ulcer developing after admission in older adult patients
  • パーキンソン病患者にける小腸内細菌異常増殖症(SIBO)の診断と栄養学的意義
  • 心不全患者の入院中アウトカムを予測し得る入院時栄養スクリーニング法の検討
  • 胃瘻造設後の高齢者の下痢発症率は長い飢餓期間と相関する
  • 乳児における予後推定栄養指数(PNI)の意義に関する検討
  • 重症妊娠悪阻妊婦の食嗜好の特徴と嗜好に合わせた個別対応食の効果
  • 慢性腎臓病に及ぼす内臓脂肪型肥満の影響に関する研究
  • 小児在宅静脈栄養法施行症例における経口摂取の傾向と問題点に関する研究
  • 外来維持透析者の透析後体重(ドライウェイト)変化と生命予後の関係の検証
  • 管理栄養士養成課程学生の学習態度と自己成長感、主観的評価が就業先選択に与える影響
  • Apop-1欠損マウスは、脂肪肝(NAFLD)の発症を抑制する

授業科目(参考 2018年度)

履修方法(2018年度)

〈修士課程〉
  1. 修士課程は2年以上在学して、30単位以上を修得し、更に修士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。
  2. 修士課程で修得すべき30単位以上は、それぞれのコースにおいて次の組み合わせにより履修するものとする。
    食物栄養科学コースでは、必修科目15単位、選択必修科目6単位以上、および選択科目(関連科目を含む)を併せ、合計30単位以上を修得する。
    健康栄養科学コースでは、必修科目15単位、選択必修科目6単位以上、および選択科目(関連科目を含む)を併せ、合計30単位以上を修得する。
    実践管理栄養コースでは、必修科目19単位、選択必修科目4単位以上、および選択科目(関連科目を含む)を併せ、合計30単位以上を修得する。
  3. 授業科目の選択、履修方法については、あらかじめ指導教員の指導を受けるものとする。
〈博士後期課程〉
3年以上在学し、必修科目「食物栄養学特殊演習」「論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ」を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、博士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。

学位授与

修士課程に在学して、所定の単位を修得し、さらに修士論文の審査および最終試験に合格した者には修士(食物栄養学)の学位を授与する。

博士後期課程に在学して、博士論文の審査および最終試験に合格した者には博士(食物栄養学)の学位を授与する。

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