生活環境1号館別館の東側は、2001年4月から増築工事を開始し、2001年3月22日に完成し、新たな製図室やセミナー室や研究室ができました。
生活環境1号館別館の完成予定模型と、完成後の姿です。
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別館内部、吹き抜け空間の予想図と完成後の姿です。
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完成後の写真(それぞれの左)と設計段階での予想図(それぞれの右) | ||
吹き抜け部分の写真(3種類) |
生活環境1号館別館の東側にできた増築部分は、、三層吹抜けのアトリウムをとり込む形で4階建、延面積1500u余の建物です。
生活環境学科では、平成10年度から、住環境、とりわけインテリアや建築設計に関心を持つ学生の増加に対応して、卒業と同時に二級建築士受験資格取得ができるようにしました。続いて、平成12年度からは、学科定員増に関連した新たな魅力の一つとして、一級建築士受験資格の取得ができるように、カリキュラムの改訂を行いました。これに伴い設計・製図実習のための製図室の増設と、建築材料実験設備の新設が必要となりました。
材料実験設備は生活環境1号館地階を改造して設けること、製図室は別館を増築して1階および2階に新設することが決定され、学科の意向も取り入れた設計ののち、2000年5月に着工し、2001年春に完成を見ました。
外観は、全体的には既存建物との調和を加味して、学院のほかの建物と調和したレンガ色のタイルとガラスで構成されていますが、東面はコンクリート打放しの柱・梁のフレームの中を全面ガラスにした新しい表情を創りだしています。また、東側道路との間は、サンクンガーデンをつくり、1階製図室と一体の外部空間となっています。
アトリウムは、東西4.5m、南北30m余の三層吹抜け空間で、既存部との繋ぎの通路やブリッジ、増築部1階と2階の連絡階段などを設けています。南北面は不透明ガラス面ですが、屋根面やブリッジ・階段手摺は透明ガラスが多用されており、透明感いっぱいの空間です。
増築部内部は、1・2階が製図室、3階は研究室、4階はコンピューター室・大学院生室・大学院セミナー室です。3階は、生活環境1号館2階との繋ぎの階であり、この階をメインフロアーと位置付けて、あちこちにテーブルや椅子を配置したオープンスペースを設けて、学生と教員が接する場として、また雑誌や企業情報誌などを自由に利用できるような場として活用しています。
製図室は、生活環境学科や生活造形学科・インテリアコースの実習授業に使われています。二室とも、製図台60台を設置している部分と、模型製作スペースで構成されており、全体では10m×24mの矩形の平面をしています。製図室の特徴は、設計製図科目のより効果的な教育を行うために、高度なマルチメディア装置を設置していることです。なかでも、高解像度の書画カメラとそれに連動した液晶プロジェクター、4台のプラズマテレビは特記したい装置です。たとえば、教員が教員用の製図台で説明を加えながら図面やスケッチを書き、それを書画カメラがとらえて映し出します。学生は必要に応じて近くの装置を見て理解をし、実習を進めるという具合に活用できます。また、設計科目では、課題の参考事例を書籍・雑誌類から容易に提示することができます。さらに、学生に各段階のスケッチを発表させる参加型を取り入れることにより、学生同士の刺激にも役立っています。