大学院(男女共学)/ 専攻科紹介

生活環境学専攻

修士課程(昼間開講) 入学定員 6人
博士後期課程(昼夜開講) 入学定員 2人
 社会人特別選抜入試を実施しています。
生活環境学専攻

本専攻は、生活環境学科と情報メディア学科との共同で開設されており、生活環境学領域と生活文化情報学領域が集約されています。幅広い生活の環境について、衣や住、街や都市、モノや情報、文化や行動、材料やデザインといったことからアプローチします。

研究分野

「生活文化学」「生活美学」「生活行動学」「生活情報学」「生活環境学」「生活材料学」「環境デザイン」

主な研究内容(2019年度予定)

(1)生活文化学分野
内容 複雑化する生活文化の歴史的展開を地域の風俗・祭礼・習慣などの諸装置を通した文化の実相として把握し、民族学的な観点も踏まえて多面的に研究することを目的としています。さらに、文化遺産や伝統産業の調査研究を通して生活環境の文化論的背景を解明するなど生活文化論の研究が中心です。
(2)生活美学分野
内容 思弁的な美学という古典的学問分野を、一般の老若男女の身近な日常生活における趣味・嗜好を重視することによって、より現代的な「生活美学」として再構築する研究です。生活環境に対する意識が実際的、実利的なものから美的、精神的なものに移行する時代に対応し、生活美学に関する基礎的かつ先導的な研究を行なうことを目的とします。生活環境における生活質感などの意識変容の研究や生活美学における基礎理論も主要な対象です。また、生活文化の中の儀礼や美意識、様式の歴史的変遷を通して生活環境の美的価値観を研究する生活美学もこの分野の重要な研究テーマとなっています。
(3)生活行動学分野
内容 情報化された豊かな社会では「労働より余暇」、「生産より消費」、「仕事より遊び」などの評価観を無視できません。購買行動と余暇行動は現代生活の重要な部分を占めています。生活行動学分野では、このような生活環境の中で人間行動の実態、および動向の分析研究を目的としています。消費者の購買行動の実態と意識について時代的な推移を追い、消費者と社会経済の両面から眺めることによって、購買行動の本質を解明します。マスコミや知人からの情報のもつ意味、消費者の経験、欲求、経済状態など購入の意思決定に及ぼす要因の分析は重要なテーマです。また、労働時間の減少に伴う余暇行動に着目し、余暇行動を文明史的に考察し、情報産業社会における人間生活のあり方を追求します。
(4)生活情報学分野
内容 数多くの情報の中から目的に合った情報を収集し処理することは、情報化社会の必須の生活技術です。生活情報学分野では、生活情報の構造や機能を分析し、処理のためアルゴリズムの解析研究、システムの設計を中心にした生活情報の処理を系統的に研究します。
(5)生活環境学分野
内容 身近な環境としての衣環境、基本的な生活行動の場としての住環境を中心に、環境と人間との関係や人間の対応などについて研究します。衣服の品位、性能、着心地などを支配する衣服デザインの研究や、気候風土、歴史的背景、文化性に基づいた快適な生活環境を創造するための研究も重要なテーマです。また、身近な環境を支配する熱、光、色、音などの種々の刺激が人の生活に及ぼす効果を科学的に計量評価する感覚工学的な研究もテーマのひとつです。
(6)生活材料学分野
内容 生活環境を構成する材料全般について研究します。生活材料は、天然物から合成品まで多岐にわたり、さらに、用途に応じて染色や複雑な加工処理がなされています。これら生活材料の機能発現のメカニズムを個別的ではなく、複合的に理解するための生活材料科学の研究はこの分野の基礎といえます。また、材料の環境による状態変化、廃棄やリサイクル、文化財の管理や保存に関する研究なども研究課題となっています。
(7)環境デザイン分野
内容 住宅から図書館・劇場、都市空間までの建築デザイン、造園や自然景観の設計、自然と建築群とを融合した都市デザイン、これらの空間の安全性を追及する構造デザイン、光や熱や音などを活用した環境デザインを中心に研究します。さらに、人間の行動分析や、住宅地でのコミュニケーション活動などの調査や分析、地球環境問題まで含めた幅広い人間行動の解析を基に、21世紀の空間デザインを提案します。また、一級建築士受験に必要な実務実績を積むことも可能です。
〔研究テーマ例〕
  • 美学芸術論論史、舞台芸術論等の領域に関する研究
  • デザイン学に関する研究
  • 「関与シールド」(E. ゴフマン)としての携帯電話
  • 企業のマーケティング行動と消費者心理
  • 情報社会における事象のエントロピー評価
  • 視覚情報を活用した色彩画像処理に関する研究
  • 理数系デジタル学習支援環境の改善に関する研究
  • 生活材料に関する研究
  • 天然染料に関する研究
  • 団地再生に関する研究
  • 次世代型住宅地に関する研究

最近の学位論文題目より

-博士論文-

  • 学習支援システムにおける数式入力改善に関する研究
  • 住宅における家族の交流の場としての食空間に関する研究―戦後食事時間の遅延・分散化と家族の食空間意識調査から―
  • 高齢者の回復期ケアを目的とした施設空間の色彩設計に関する研究
  • ニュータウンにおける管理運営主体としての地域コミュニティのあり方に関する研究
  • ポストモダン・マーケティングの視点を取り入れたカラー・マーケティングの体系化に向けた研究
  • 明治末期から大正期におけるミシン裁縫教育―シンガーミシン裁縫女学院の教育活動と実物教材の検討―

-修士論文-

  • 藍の生葉染めの過程におけるインジルビンの生成―酸化条件の影響―
  • キノンイミン型染料のチオグリコール酸誘導体による還元
  • 日本の伝統的屋外舞台に関する研究
  • 数学記号のヒューマンコンピュータインタラクションにまつわるユーザ行動特性の研究
  • 小千谷縮の性能に関する研究
  • えびす信仰の現在
  • 雑誌『室内』におけるダイニングチェアの寸法に関する研究
  • シェアハウスの動向と実態に関する研究
  • フィンランドのパッケージデザイン
  • 和服における襟元の表情―中原淳一の“理想の少女”―
  • 暮らしの整理収納に関する研究―高齢期におけるモノの整理収納の特性について―
  • 歴史的な市街地における伝統的家屋の保全・活用と居住環境の向上に関する研究―兵庫県たつの市龍野地区を事例として―
  • ロリィタファッションに関する研究―着用者の視点から―

主な開講科目の概要(修士課程/2018~2019年度予定)

生活文化情報学特別演習
担当 赤岡 仁之、藤本 憲一
内容 生活文化情報学の全分野にわたり研究内容と研究方法の概要を学び、全分野に対する展望を持つことを目的とします。基礎的な文献や研究報告を読むこと、調査や実習を体験すること、問題解決の思考訓練などを通じて学修します。
生活環境学特別演習
担当 三好 庸隆、牛田 智
内容 文献を輪読することによって学問研究の考え方、進め方を学習します。また、各自の特別研究テーマに関する先行文献を調査したり、研究の経過を報告したりするなどして研究内容に対する理解を深めると共に、他の研究者の報告を聞き、領域の異なる分野の知識、方法論などを学び、討論することにより広い視野から研究する能力を養います。
生活文化学特論
担当 藤本 憲一
内容 生活文化とは、「暮らしの様式」であり、身近な慣習や儀礼、流行やファッションなどを指します。社会学・民俗学・人類学の視点から、家庭・都市生活の具体的調査をもとに、生活文化の現在と未来を展望します。
生活文化学演習
担当 丹田 佳子
内容 生活において衣服は必需品でありながら、好みの差が大きく現れる嗜好品です。自己演出、他者評価の手立てとなる情報発信ツールでもあります。コンピュータを使って身体を意識しデザインした衣服を三次元表現します。
生活美学特論
担当 森田 雅子
内容 日常生活におけるモノや行為の諸相は、それらの個別のあるいは組み合わせの在り方を通して独自の表情と意味、様式と美的価値を形成しています。これらの歴史的・文化的諸相を探り、同時に具体的な課題と方法を探ります。
環境芸術特論
担当 森田 雅子
内容 環境芸術とはいかに定義づけられ、いかにあるべきか。自然に対する畏怖を和らげ、超自然を崇めるべく造営された古代遺跡から、世相を鋭くえぐる現代美術まで多様な歴史風土の事例を検討し新しい環境芸術への提言を導き出します。
購買行動学特論
担当 太田 健一
内容 購買行動の実態と意識について、時代的な推移を追いながら、その本質を考究します。第1部において消費者の購買行動を決定する要因を順次取り上げます。第2部において、購買行動に影響を与える消費者と企業、社会の要因を一例ずつ取り上げます。第3部において、消費者が購買する商品を選ぶ意志決定システムを取り上げます。
生活情報処理特論
担当 太田 健一
内容 「百聞は一見にしかず」と言われるように、人間は生活情報の多くをさまざまな視覚的情報から得ています。本特論では、生活情報処理におけるアルゴリズムの設計として色彩画像処理から視覚的な感性情報および人工知覚情報までを、身近な例を題材としてわかりやすく講じます。
社会情報学特論
担当 丸山 健夫
内容 現代社会では、情報化と文化の多様化が急速に進展しています。社会のさまざまな現象を取りあげ、情報学的、および統計学的な観点から分析します。特に「多様性」に着目し、「情報エントロピー」による分析を行います。
情報数学特論
担当 福井 哲夫
内容 本科目では、コンピュータの仕組みを理解するための構造に関わる数学や、コンピュータを応用して、視覚化や問題を解決するための様々な数学的手法を紹介し学習します。また、実際にプログラムを動かして実用性を確認します。
経営情報システム特論
担当 天野 憲樹
内容 近年の企業活動は複雑化するITへの依存度をますます高めていますが、同時に企業統治面等で様々な問題を引き起こしています。そこで、企業経営という視点から、主に企業内の情報システムについて現状の問題点を分析し、その解決の方向、望ましい情報システムのあり方を探ります。
生活環境学特別講義
担当 森 幹雄、黒田 智子、水野 優子
内容 生活と空間の関係を、地域、都市、住宅など、様々な角度から考察する方法を習得します。生活環境・建築空間・都市生活のデザインを、具体的事例に基づき、生活主体の特質に着目しながら考察します。
服飾美学特論
担当 井上 雅人
内容 服装の美学的・文化的価値づけについて、歴史と社会の中に探ります。関連学会誌掲載論文を読解し、先行研究の成果を確認しながら、当該分野における基本的な関連文献・課題を展望し、調査・報告・討論を進めます。
生活材料学特論
担当 澤渡 千枝
内容 衣類やインテリアなどに使用されている繊維材料を中心に、生活雑貨や住居に用いられるプラスチック、木材、金属について取り扱います。また、これらの材料の原料から廃棄・リサイクル・資源の循環についても考えます。
材料加工学演習
担当 牛田 智
内容 繊維材料は、天然繊維も合成繊維も、そのままの形で使われることは希であり、必ず加工が施されます。その加工の特性を染色、特に天然染料を中心に、文献および実際の材料を用いながら、主に原理的・実際的観点から演習するが、歴史的・文化的側面にも触れます。
空間デザインⅠ
担当 岩田 章吾
内容 生活環境の創造にとって重要な建築・都市空間のデザインの原理とその方法を修得することを目標とします。環境、建築、都市におけるデザインの原理や居住地や生活環境の形成に重要な役割を果たす各種建築の企画・計画およびデザインの方法について講義します。
空間デザインⅡ
担当 鎌田 誠史
内容 21世紀は環境の世紀といわれるように、20世紀の最後辺りから地球環境の持続可能性に対する危惧が広く認識されだし、建築や街づくりにおいてもサスティナビリティーを高めることが求められます。建築デザインにおいてサスティナブルな手法についての知識の一端を修得します。
空間デザイン設計Ⅰ
担当 岩田 章吾
内容 比較的大きな規模の地域の再生計画をデザインします。対象地域の調査による現況を把握、分析による課題の抽出をベースとし、地域の特質を活かしながらの課題の解決を目的とした再生計画の立案を目指します。
空間デザイン設計Ⅱ
担当 鎌田 誠史
内容 今日では建築や街づくりにおけるサスティナビリティーの向上が求められます。ここでは、建築を計画するにあたり、サスティナブルな手法をデザインに取り入れた設計とする修練を行います。建築をサスティナブルなものにする種々の手法を駆使し、サスティナブルなデザインの建築を設計します。
地域空間デザイン
担当 水野 優子
内容 都市・地域デザインの事例や背景、都市計画・地域計画の制度、現代の重要テーマ(地域再生、コミュニティ再生、環境、防災、景観等)を習得し、ディスカッションしながら各自が空間デザインの計画提案を行います。
地域空間デザイン設計
担当 三宅 正弘
内容 京阪神における歴史的背景の異なる近世都市、近代都市、現代都市地域固有の課題を整理します。また工業地域、住宅地域、中心市街地といった機能の純化された地域における問題点や課題を発見していきます。そして、受講者が自ら設定した地域における都市デザイン提案および政策立案のプレゼンテーションを行います。
環境計画技術
担当 北村 薫子
内容 生活環境の快適性に関わる物理的要因を制御する方策と、その考え方について論じます。具体的には、音・光・熱・空気の環境四要素のうちいずれかを選び、文献抄読を含めた演習形式で進めます。
環境計画技術演習
担当 佐々 尚美
内容 快適な室内環境の創造には、そこで生活する人間が快適となる様に空間の物理的諸条件等を適切に調整することや、住まい方を工夫することが重要です。本講義では、空間の物理的諸条件としての熱・空気などの環境要素や室内装備要因や、様々な環境条件下における人間の生理的・心理的反応を理解し、快適室内環境となる方策を、文献購読および調査実験や討議により検討します。
環境科学演習
担当 岸川 洋紀
内容 自ら立案した研究計画に基づきデータを収集し、適切な統計処理を行い、生活環境中の現象を定量的に把握した上でモデルとして表現する演習を行います。
環境行動学特論
担当 西田 徹
内容 環境行動学は、環境と人の行動とを独立した存在として捉えるのではなく、環境と行動とは元来一体であり、常に互いに影響を及ぼし合いながら変化し、固有な環境における固有な人の行動を丸ごと把握しようとするものです。この様な視点から、建築・都市空間における人間と環境とのよりよい関係のあり方を考えると同時に新しい環境デザインの方法を模索します。
設計・工事監理実務実習Ⅰ*、Ⅱ**
担当 森 幹雄 他
内容 一級建築士受験に際して実務経験と見なされる実績を積むために、本学科と協定を結んだ一級建築士事務所に所定の時期・期間出向き、建築設計ないしは監理の実務を実習するインターンシップです。
*:夏季1.5ヶ月間
**:1月半ば~3月半ばの2ヶ月間
建築設計実務
担当 山田 由美 他
内容 一級建築士受験に際して実務経験とみなされる実績を積むための学内開講の実習科目です。

授業科目(参考 2018年度)

履修方法(2018年度)

〈修士課程〉
  1. 2年以上在学し、かつ必要な研究指導を受けた上、30単位以上(関連科目を含む)を修得し、さらに修士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。
  2. 必修科目16単位、選択必修科目4単位以上を修得しなければならない。
〈博士後期課程〉
3年以上在学し、必修科目「後期課程研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ」と「生活環境学特殊演習」を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、博士論文を提出して、その審査および最終試験を受ける。

学位授与

修士課程に在学して、所定の単位を修得し、さらに修士論文の審査および最終試験に合格した者には、「修士(生活環境学)」または「修士(情報メディア学)」の学位を授与する。

博士後期課程に在学して、博士論文の審査および最終試験に合格した者には、「博士(生活環境学)」または「博士(情報メディア学)」の学位を授与する。

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