生活環境学科・生活造形学科の実習・実験は、主に生活環境1号館と2号館で行われています。生活環境1号館は1985年に竣工,2号館の一部は1号館別館として1993年9月に竣工、2001年3月22日に増築部分竣工で使われてきましたが,2021年度に大幅な増改築を行い,2022年度より設備を大幅に充実させた校舎での教育・研究を開始しました。ここには教員の研究室もあります。以下では授業が行われている部屋や特徴的な場所を紹介することにします。
1号館は、主として衣生活・住生活のための材料を科学する実験室や、ファッションを創作するための実習室があります。人工気候室をはじめとする先進的な設備、種々の測定を行うことのできる種々の高度な機器など、充実した設備を誇っています。また、実験台、ロッカー、机、椅子などには、デンマーク製の家具が多く使われています。
2号館、およびその渡り廊下は、建物そのものも学生の教材と考えて設計されました。ガラス張りの渡り廊下、中央の中庭に面して大きな開口部のある空間配置の2号館は、従来の学校建築にはあまり見られない、求心的な空間構成となっていますし、床・壁面も優れた質感のものが用いらています。さらには、特別にデザインされた照明、北欧の新しいデザインの家具、タペストリーなどによって、豊かな空間が演出されています。
生活環境を構成する空間の、ひろがり・形・色・光・音など、人間が五感で感じることのできる情報を総合的にとらえ、実験ができるように、この建物は作られました。そのために様々な実習室(下の説明参照)があり、これらのユニークな設備を備えて、新しい教育の実践を目指しています。
本学科には教員ごとの研究室があります。それとは別に、コースに所属している学生がいつでも自由に使える部屋があり、共同研究室と呼んでいます。写真の部屋は被服学コースの共同研究室で、被服学コースに所属する学生が自習や食事などで自由に使うことができます。実験スペースもあり、卒業研究の実験を進めることもできます。他に、H1館にはアパレルコース、環境デザインコースの共同研究室があり、H2館には生活デザインコース、建築デザインコース、まちづくりコースの共同研究室がそれぞれあります。
この被服学実験室には、さまざまな分析機器があります。これらを装置を使っての繊維や加工剤、色素などの分析が可能です。微生物の培養もおこなえ、新素材や新機能の研究が行われています。
この恒温恒湿室では、着心地や布の手触り、伸びやすさ、水分の吸いやすさ等物理的な性質を測定します。布の性質は温度や湿度の影響をうけて変わりますので、恒温恒湿室はいつも20℃、湿度65%に保たれています。
この種の実験室は、衣料やインテリアの材料として使われる繊維や、そのもとになる高分子物質についての実験や、染色や洗濯(洗浄)の実験をします。H1の3階と4階に1室ずつあります。(写真は繊維・材料系実験室)
この実習室には、工業的に衣服を生産する全工程を実地に学ぶための各種の機器(延反機、裁断機、各種工業用ミシン・工業用アイロン仕上げ装置など)を備えています。既製衣料の生産プロセスの理解を深めることができます。
既製衣料の生産プロセスの前段階として、個別制作を中心に平面作図から立体裁断に及ぶパターンメーキングを行います。
この実習室では、住空間におけるユニバーサルデザインを体感して学ぶことができます。
この実習室の天井には、様々な光を出すことのできる蛍光灯が装備されており、照明の効果に関する実験をすることができます。
快適な住環境に関する実験ができるように、温度10度から35度、湿度20%から80%に調節できるようになっています。
この実習室は、主に建築材料に関する実験を行うことができるような設備が整っています。
Windowsパソコンを備えた部屋です。Officeソフトのほかに、CGや建築・アパレルCADのソフトが使えます。大型プリンターも複数台設置されています。授業や学生の自習に使われます。
この部屋は、部屋の広さや天井の高さを自由に変えて空間の大きさを実体験できるラボ(実験室)です。天井や壁の仕上げを変えたり、照明器具をつけることもできます。有名デザイナーの椅子を用いて、家具の配置や空間の大きさとの関係を調べます。
このスタジオは、様々なショーを行ったり、色彩学関係の演習のための部屋です。フローリングの床と本格的な音響・照明の設備を備えています。色彩を自由にコントロールできる特殊な照明設備もあり、照明による服の色の見え方の違いも体験できます。
この部屋では、様々な映像、音響の設備(ビデオ、書画カメラ、スライド等)を使って、プレゼンテーション(自分のアイデアや提案を他人に伝えること)ができます。
この部屋はデザインプロセス全般に対応したデザイン系の制作室で、主に生活デザインコースのデザイン実習科目で使用しています。
設計製図を行う実習室で、製図台が1人1台使えます。大型の実物投影機があり、図面や模型を大きなスクリーンに映しながら実習を進めることができます。つまり、マルチメディア実習室となっています。
この実習室では、自分でデザインした家具やインテリア小物などを自分の手で実物として作りあげます。材料を加工する機械や工具が備わっています。
生活環境1号館・2号館内の通路に面した目立つ箇所に、学生作品が展示できるようなスペースを数多く作り、ギャラリーとしています。特に、1号館から渡り廊下を通って2号館に入ってすぐの場所にあるギャラリーには、卒業研究や授業の制作物を常設展示しています。
生活環境2号館には学生が様々な自主的な学修を行ったり、オンライン授業を受けたり、友達を談笑する場所としてラウンジが複数用意されています。H2-302セミナー室、およびH2-304セミナー室の前のスペースに広がるラウンジはライブラリの機能も兼ねており過去の卒業研究がアーカイブ化されていたり、最新の専門雑誌や業界紙などを閲覧することができます。
生活環境2号館は、おしゃれでユニークな建物です。大きな吹き抜けは開放感にあふれています。壁面はガラスをふんだんに活用し、どのフロアにいても気持ちのいい光や風を感じることができます。中庭の螺旋階段もデザインに凝っています。
コンピュータを使ったデザインの総合的な制作活動に利用する部屋です。高性能のパソコン(Macintosh)が100台以上並んでいます。随時、ソフトウェア・ハードウェアのリニューアルを行い、最新のソフトウェア、ハードウェアで学生の学習をサポートします。モニターは2台ずつあり、1台は作業用、もう1台は教員からの教材提示用です。スキャナーも1人1台配置されています。実習で利用するソフトは、建築やインテリア・アパレル業界で実際に利用しているプロ用のもので、即戦力が身につきます。
武庫川女子大学中央キャンパス内の生活環境1号館・2号館の位置関係は、 武庫川女子大学公式ホームページ内の図 をご覧下さい。
武庫川女子大学中央キャンパス内の生活環境1号館・2号館の位置関係は、 武庫川女子大学公式ホームページ内の図 をご覧下さい。